タイトル「悠遠」 水性アクリル

サイズ キャンバスF4(245X335


価格 ¥340,000 (消費税 配送料を含む)


前回ご紹介した「新開」
に続き、


その対をなすものとして今回の作品はあります。




今回は制作のペースが一貫していて、


途中でどこにも迷うことなく、淡々と描き進めることができました。


ひとつのパートを描き上げるとすぐに、次のイメージが降りてきて、


作業自体はある意味で楽だったんですが、


奥行きの順序までは教えてくれないので、


それを間違えないようにという、別の緊張がありました。




途中、月読之神と少彦名神が現れては消え、消えてはまたお見えになり、


描きかけの絵を覗いていったような気がします。






荒御霊(あらみたま)・和御霊(にぎみたま)は、日本神道の概念で、神の御霊が持つ側面です。


制作をはじめた頃は一対の制作になるかと思っていましたが、


今回の制作をはじめる頃、上の方から


「全部で五つの作品になるから」


という指令があり、


掘り下げていったところ、一霊四魂説にたどり着きました。




四つの御魂と、それらを統合するひとつの御霊として合わせて五つ。


今回はそのシリーズの2作目となるわけです。




和御霊をわかりやすく表現すると、


神の恩恵、慈悲、優しさや愛といった穏やかな力と言われています。


私が受けた印象は、限りなく静かで深い海の底の、更に深いところで、


思考や感情の生まれる瞬間の、


ただ「存在する」という以外に何もないところから発するエネルギーに共通する感じですね。




そのエネルギーは、全てを満たして尽きることがない究極の豊かさ、


そのルーツに繋がるものだと思っています。


そして瞑想の入り口に、この曼荼羅を置くことで


存在の根源に近づくことができると思うのです。




キャンバスという、平面(2次元)には時間が存在しません。


けれどもこの曼荼羅には私が描いた遙かな空間があって、


原画を見て触れた瞬間、そこにたどり着くことができます。




そこで何を見つけるかは、お楽しみですね


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